2016年02月17日

女性のカンジダ対策は、欧米のほうが積極的かも

カンジダは、菌ですから、当然、湿度を好みます。湿度の高いアジア圏の女性は、古来からカンジダ菌が繁殖することによる不快な症状に、たびたび悩まされてきました。
しかしながら、女性の体の悩みについては、アジア圏ではきちんと確立された治療法が少なく、むしろ欧米などのほうが、様々な民間療法が存在し、積極的に治療される傾向があるように見受けられます。

これは私個人の見解ですが、アジア圏では女性の地位の低さが特に訴えられる国や地域がありますから、性にまつわる症状はとかくタブー視される社会的風土があるように思います。それを背景に、医療面でも、女性特有の症状へのアプローチ不足に現れているようにも思います。

2016年03月02日

古くから、女性はカンジダに悩まされてきた

カンジダ菌はいまでこそ、様々な疾患に関わっていることがわかっていますが、当初はカンジダといえば、女性特有の感染症「膣カンジダ症」の原因菌として識別されました。
体の抵抗力が落ちるなどした際に、膣内でカンジダ繁殖が起き、それによってカユミや炎症などの不快な症状に悩まされるものです。膣カンジダは、どの国でも確認される感染症で、古くからあったものと考えられます。
現在、日本では、およそ5人に1人がかかるとされています。

資料:[EN_CANDIDA.ATOPY_8]女性ホルモンとカンジダ

膣カンジダの背景:女性ホルモン分泌量の変化とカンジダ繁殖

膣カンジダの発症のしくみにおいて、カンジダともう一つ、女性ホルモンの一つとして数えられる「エストロゲン」の関与についても外すことができません。

膣内には、膣内を住処とするデーデル桿菌という菌が棲み付いていますが、その他の菌も一緒に混在しています。ここにカンジダも常在菌として存在しているわけですが、通常の細菌叢バランスではカンジダが特別、膣内で暴れ出すことはありません。

この膣内の細菌叢バランスには、女性ホルモンが深く関わっています。膣内に棲むデーデル桿菌は、女性ホルモンのエストロゲンが膣壁細胞に作用した際に生成される代謝物(グリコーゲン)をエサにして生きています。この過程で乳酸を生成し、この乳酸の作用で膣内は適度な酸性度を保つことで、細菌叢バランスが保たれるのです。

ところが、何かの原因で、エストロゲンの分泌量が変化すると、それにより、膣壁細胞が生産するグリコーゲン量にも変化がおきます。グリコーゲンがあまり多く生産されても、デーデル桿菌はこれを処理しきれずに、余ったグリコーゲンで、他の菌の増殖に繋がってしまいますし、またグリコーゲンが少なすぎても、これをエサにしているデーデル桿菌が減ってしまい、やはり他の菌の増殖に繋がります。
カンジダ繁殖は、このような膣内の環境変化によって起きていると考えられています。

女性ホルモン分泌量はライフステージごとでも大きく変化することがありますし、またストレスなどの要因でも変化する微妙なものです。女性がたびたびカンジダに悩まされるのは、こうしたことが原因であると考えられています。

参考資料

カンジダが過剰繁殖すると、女性ホルモンが増える?!

すこし前になりますが、1998年に発表された「ジェフリー・ブランド博士の20日間で若返る植物栄養素」という本のなかで、カンジダが様々に形を変え、まるで女性ホルモンのように振る舞う、と述べられています。

カンジダは、環境に応じ、二つの姿をとることが知られています。人間の体内から採取されたカンジダは、通常の、特に病原性を発揮していないときは、酵母形といって、丸い形をしていますが、炎症箇所などから採取されるカンジダは菌糸形といって、糸のような菌糸をのばしています。

この菌糸を延ばした状態のカンジダは、様々な形になることができ、その形によっては、体内の様々な場所にあるホルモン受容体で、勘違いして受け取られることにより、これが様々な不調に起因するのでは、と考えられているのです。

また、カンジダは、3種類あるエストロゲン(エストロン、エストラジオール、エストリオール)のうち、とくにエストラジオールとの親和性が強いとされていて、エストラジオールがカンジダ増殖因子となるのでは、とも考察されています。
近年、カンジダのもつDNAのなかに、エストロゲン結合タンパク質(EBP:Estrogen-Binding Protein)を合成する情報が含まれていることもわかっていて、カンジダがエストロゲンに直接関わり、体に影響するのでは、と考えられています。

女性ホルモンによって、体のメンテナンスを行う女性は、そのぶん、カンジダの影響をうけやすい、ということになります。女性のさまざまな疾患にカンジダが少なからず関わっている疑いが深まっているのです。

資料:[EN_CANDIDA.ATOPY_8]女性ホルモンとカンジダ
参考:Estrogen Effects on Candida albicans: A Potential Virulence-Regulating Mechanism
   (Xiaoqian Zhang1, Michael Essmann1, Edward T. Burt2 and Bryan Larsen)
   Characterization of an estrogen-binding protein in the yeast Candida albicans.
   (Skowronski R1, Feldman D.)
   Candida albicans estrogen-binding protein gene encodes an oxidoreductase that isinhibited by estradiol
   (NAHID D. MADANI, PETER J. MALLOY, PILAR RODRIGUEZ-POMBO, ARUNA V. KRISHNAN, AND DAVID FELDMAN*)

女性のアレルギー症状には、カンジダの関与が疑われる

子宮筋腫やPMSなど、カンジダの関与が疑われる症状はいくつかありますが、女性のアレルギーにおいてもカンジダの関与が疑われています。
実は、小児期までの子供においては、男児女児のアレルギー罹患率にさほどの差はありません。データによっては、男児の方が多いというデータもあります。
しかし、思春期をむかえる小学校高学年以降になると、女子のアレルギー罹患率は上がっていきます。
このことから、女性ホルモン分泌量の増加とアレルギーの発症との間に何らかの関与があることが伺われますが、現在までにこれを解明したという研究や発表は見受けられません。
また、女性ホルモンと似た作用があるという環境汚染物質(環境ホルモン)についても、アレルギーとの関与が疑われています。
このあたりの研究ではっきりした結果が出れば、女性と男性のアレルギー治療において、違いが出てくることも予想されます。
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