2017年07月19日

私とアトピー

何かしらのアレルギー症状を持つ人が3人に1人と言われる現代、花粉症や喘息、食物アレルギーなどとともに、アトピー性皮膚炎も代表的なアレルギーの1つとして、多くの患者数を数えます。平成23年の厚生労働省発表の資料では、国民の10人に1人と推測しているものもあります。
アトピー性皮膚炎は、ぬり薬の処方による対処療法が基本とされています。その名にある「アトピー」が意味するように原因不明の皮膚炎として扱われ、あえて原因説明を付け加えるなら「遺伝的な体質」と一言で片付けられることが多い疾患でした。

私自身、乳児期から成人期まで全てのステージでアトピーを経験し、多くの医師の先生方に係りましたが、基本的な対処方法は一致していました。
同時に食生活についてもアドバイスを頂きましたが、この指導については先生によって異なり実に様々でした。中には相反する内容もあり随分と困惑しましたが、この課題が栄養学を学ぶきっかけとなりました。

近年、アトピー性皮膚炎をめぐる研究結果や発見などの発表が相次ぎ、長く謎とされてきたメカニズムが、少しずつではあるものの確実に解明され始めています。
特に、「腸管内細菌叢の状態がアレルギー発症に関与する」、と結論付けているものは多く、腸内環境の正常化が、アレルギー症状の緩和を目指す上で必須条件であると、多くの人が知るところとなっています。

さらに、最近では、血管や血液成分による作用、また、それを支配する神経の作用についても明らかにされつつあり、非常に複雑なメカニズムが重なって、症状を引き起こしていることもわかってきています。必ずしもアレルギー反応ではない別の刺激を受けた場合でも、体の免疫機構がアレルギーのような応答をしているケースがあることもわかっていて、アトピー性皮膚炎は単なるアレルギー症状としてだけでなく、免疫システム全体の問題によるものと捉え、バランスのよい応答ができるように補正していくことで、症状を減らしていくことに繋がると考えられるようになってきています。

このような免疫全体のバランスを整えるうえでも、食生活の見直しは大変重要です。栄養摂取という意味でももちろんですが、食事という行為自体、体の神経の働きや血液循環にも直接作用しています。

そして、私自身、まず腸内環境の正常化を目指して腸に良いといわれる食品を片っ端から摂るようにしましたが、それだけでは改善はいまひとつで、食事で必要な栄養をきちんと摂れるよう献立をたてた上で、さらに薬膳を参考にした食材や必要に応じてサプリメントを加えるなどするようにしてから、アトピー症状の程度も頻度も明らかに減少しました。

今回、「基本的な体力とを維持するための献立と免疫力バランスを整えるをつけ、さらに菌の悪玉化予防に着目した食材選びについてご紹介したい 」皆さんに知ってほしいと考え、このブログを始めました。
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内容のご紹介と実践にあたるご注意

「第1章:アトピー性皮膚炎はいま」では、アトピー性皮膚炎の原因やアレルギー体質構築の機序として、現在どんなものが考えられているかを解説します。

「第2章:注目されるアトピーと菌の関係」では、菌との付き合い方がアレルギー体質の構築に繋がること、また、近年注目されている真菌の関与についても解説します。

「第3章:消化器内の悪玉菌繁殖を抑える食材選び」では、まず基本的な栄養摂取についてを、厚生労働省、農林水産省が示す「食事バランスガイド」を用いて、日本人に適した食生活について解説しています。一度ご理解頂ければ、アトピー性皮膚炎が治まった後でも、一生涯、活用できる知識にもなります。
続いて、多くのアトピー体質の方に見られる弱点を補う食材や、悪玉菌の異常繁殖を抑える働きを持つ食材、さらに腸管細胞や腸内細菌の働きを支えアレルギーの起こ発症しやすさ を補正する食材を16の項目にわけ、解説しています。

「第4章:スキンケアのポイントとアレルギー物質を減らすコツ」では、私自身の経験や取材を交え、アトピー肌におけるスキンケアのポイントや、生活環境に潜んでいるアレルギー誘発物質への対策についてを解説します。


【実践のまえにご注意いただくこと】
アレルギー症状のひとつとして数えられるアトピー性皮膚炎はアレルギー症状の1つですが、アトピーそのものがは直接命を奪うほどの疾患ではありません。慢性的な痒みや炎症などの皮膚症状が主体で、「多少のこと痒みならやり過ごしてしまう」という方が、多いのではないでしょうか。慢性的とはいえ、列記としたアレルギー疾患ですのできちんとした対処を行ううえで専門の医療機関にかかること的な措置が大切必要ですが、忙しい日々の中、よほど症状が重度にならない限り、皮膚科に受診せずに過ごしてしまう方が多いのが現実だと思います。

しかし、近年の研究では、アトピー性皮膚炎発症のメカニズムは個人個人で異なっていて、それに応じたポイントを抑え普段の生活を改善すれば、皮膚炎の発症頻度を下げることができるとしているものが多くあります。自分自信で対策することで、「かなりの率の発症が下げられる」と考えられているのです。

本ブログは、数あるアトピー誘発因子の中で主に腸管細菌叢の悪化にターゲットを絞り、食材を選ぶことで症状を悪化させない方法を解説しています。
食材選びのコツを知って、普段の生活に習慣化させることで、次第に腸内環境は変わっていきます。具体的な食材をご紹介していますので、1品でも2品でも可能な範囲で取り入れ、最終的には目的を持った献立作りまでご自分でできるようになれば、食でのコントロールはほぼ可能になったと言えるでしょう。
尚、ご自分にとって、予めアレルギーを発症しやすいと分かっている食材があれば、それは避けるか、かかりつけの医師や栄養士に相談して下さい。

良くなったり悪くなったりを繰り返すのがアトピー性皮膚炎の特徴ですが、普段の食事バランスを整え、また、ちょっとした痒みや炎症への対処をきちんと行えば、重症化を防ぐことに繋がります。
本書が、アトピーと闘いながら忙しい毎日を送っている皆様に、少しでもお役に立てて頂ければ幸いです。
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